水の流れるところ  mamimemo

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ポカルデ BCへ    2011.1.1 SAT

写真真ん中の一番とんがってる部分がピーク。写真の画面ギリギリ手前から登りはじめ。
(自分で描いたので正確さはかけるけど。点線は 峠から裏側へまわるため、こちら側からはみえない部分のルート。なのでかなり不正確。。)

今日からいよいよポカルデ登頂を目指します。
キャンプは1つ。 5300mほどのところで一泊し、明朝に登頂。
すぐ降りてテントを片付け、そのまま今いるバッティ4900mへ降りてくる予定です。

朝7時にモーニングティ。
今日は 2011年1月1日 (親友enaの誕生日)。
おめでとうを心でいい、家族にもおめでとうを心でいい、
バッティの人達、その先へ進む他の隊、我が隊にハッピーニューイヤーを言って
少し遅い出発で、10:30にバッティをでる。
ネパールでは旧正月に御祝いするので、この日が特別なものではないけれど、
私達にあわせて正月っぽく飾りもされていた。
着飾るわけでもなく、人々の様子には なんら変わりはない。

昨夜(大晦日の晩)の降雪により、外はうっすらと真っ白の絨毯。
雪が軽くかぶっている分、モレーン地帯・ガレ場で足が滑りやすく若干困難ですが、
雪があるほうが 山にコントラストができて さらにかっこよくみえた。 
この山がもし、北海道にある山のように、そう高くなかったとすれば、
きっと もっと多くの人が楽しんで気軽に登っているかもしれない。
ルート上には危険な部分はほとんどない。
でも今すでに高所。そして その上はもっと高所。
高山病があるから厳しい。

と思っていたけれど、やはりそれだけではなく、行く先々の道 キツイ。
予測どおり最初のモレーン越えが 苦しい。
何回大きなモレーン(クーンブ氷河)の山谷を繰り返したのだろう。 
距離にするとたいしたことなくても、ここだけで2時間以上かかってる。
他の人と比較できないほど体力がないので、
高山病による呼吸苦しさにプラスして、
モレーン越え部分で あっという間に先頭と差ができる。 
ちょっと進んでは待っていてくれていたけれど、時間が遅くなってはと、
シェルパさんは先にテント場に行き、設営することになった。




モレーンを越えると、小さめの石のある斜面(30度くらいかな?)が続き、
そのうち、大きなガレ場となり、登った先が、本日のテンバ。

このテンバまでのルートは、スタート時からほぼ全てみえた。
他の人とどんどん差ができる自分にへこむ。
でも、頭の痛さを軽減させるため、さらに明日はもっと上に行くこと
そのためには、呼吸を整え、体を順応させながら登るしかない。
これをやらないとどんどんひどくなってしまって、
今日の夜、眠れるどころか 明日の出発も危ぶまれる。

行く道は日陰で、歩いても歩いても体が温まらない。
息がくるしい。 頭がわれるようにいたい。
足の運びもどんどん悪くなる。 一歩足を出す。前にすすむ。
ただこれだけの動作が どんどんにぶくなる。


ここまではあまり歩く道自体に特徴のあるわけではないので、書きようもないが、
斜面がちょっとずつきつくなり 体の重さを感じる・・・ とだけメモっておく。


午後4時頃、BCに到着。
疲れを感じるよりも あたまの痛さに耐えることのほうがつらい。

ずっと楽しみにしていた 日本から持ってきたレトルトカレーとお味噌汁。
全然食べたくない。
寒気がする。
厚手のダウンにダブるで寝袋に入り、ゾウ足を履いてても寒い。
倦怠感がでてきた。 トイレにいくのが面倒くさい。
顔がぱんぱん (らしい)。
幸い、吐き気だけはなかった。
ご飯 スプーン3口だけ むりやりいただく。 美味しいけれど もういらない。
私の横で、氷で水をつくっているマイケルさん。
手伝うこともできない。
自分にできることは ただ唯一 呼吸を整え、体のなかに酸素を運ぶこと。
高山病。
Spo2(血中酸素飽和度)は、あくまで自分の目安としてであっても
かなりヤバイ・・・とされる数値がでた様子。
でも 私にその数値をみせることなく、隊長とマイケルさんは 
その場では私には伝えなかった。
シェルパさんが、このままでは明日、みんなも登れなくなる(時間切れ)こと、
今の私の状態が既に危険だから下山させるべき、ということを
何度も忠告していたらしい。 が、それも 私には伝えなかった2人。
隊長は、これまでも何人も一緒にヒマラヤにきて エベレストも登った人。
私の状態をみてどう感じたのか、考えたのか、
私にはただ、大丈夫か?ピークに行く気があるか? とだけだった。

上に行きたい。降りたくない。このためにきた。

あまりの苦しさ・・と、撮ってる時間があれば登るべからず意識で
この日の写真がほとんどない。 (ので 隊長からいただいた のを載せてます。)

明日は朝早い(朝といえない)ので 寝る。 けど 頭痛さに寝付けない。
たぶん 眠れないだろうけれど、起きていても そのまま呼吸法を続けなさい
と 言われてたので、楽になること願い、祈り、
あれこれいろいろしているうちに 眠っていた。

山にこなかったら 私にはわからないことだらけの気持ちがあふれる日だった。

| 12:52 | advance | comments(0) | trackbacks(0) | posted by Mami Tomita |
旅に行くとき


たぶん どんな方も 旅のおとも というのがあるとおもいますが、
私のおきまりのおとも(携帯)は 無印良品の文庫版ノート と 文庫本 。

文庫版ノートは 初めて海外へ行った時から使うようになりました。
日記ほどまで丁寧に書くわけではないですが、
行動記録と天気やその地の様子など、感じたことメモ程度で記します。
使い勝手がいいというか、持ちやすくて、無地で、
綺麗に使おうとか形式を作ろうとか考えずに
好き勝手に気張らずに使えるのが好きです。

文庫は毎回 荷物をここで重くしては・・・と思いつつ、
そもそも違う地について、ひとり、本を読む時間があるのかどうかもわからないけれど
必ず2〜3冊は持って行きます。
一冊は小説、一冊はエッセイ、もう一冊の時は冒険の本。
結果、読み終えて帰ってくるということはあまりないのですけど、
でも 持っていると安心というか、ふと、
本の世界に入って そして戻ってきた現実の世界が、いつもと違う地にいることを実感する 
時の感覚が なんともすきです。

にしても、欧米の方々はどこにいてもいつでもいかなる時でも本を読んでいます。
ふとみると 山の中の宿にいても 数時間同じままです。
山歩かないの? まだ外行っても景色楽しめる時間だよ
とおもうのですが、足を組んでお茶のみつつ、ゆったりと本を読んでます。

私はぼーっとしているか
写真撮っているか 
なんか落ち着かなくその辺うろつくか。
街中観光であっても、せっかく別の地にきたのだし
とおもうと 本を読む時間のほうがもったいなく思ったりしてました。
本は寝る前に読むか 飛行機の中など。
地上を移動する車の中では残念ながら酔ってしまうし、
電車だったら窓の外を見ていたいし。

今回のヒマラヤには いつもどおり
向田邦子さんの小説一冊に、エッセイはリリーフランキーさんを持っていきました。
その地に全く繋がりはなかったですが、 なかなかいい組合せでした。


最近読んですごく面白かった本:

「香水〜ある人殺しの物語〜」
 パトリック・ジュースキント著
 文春文庫

 すごく面白い。
 ミステリーとかの分野に入るのかしら。
 この手の本は読んだこと全くなかったのですが、
 本屋でなんとなく手にしたら なんと面白い!
 あらゆる「香り」を嗅ぎわけ、その優れた嗅覚を持つが故に
 どんどんと人格まで変わっていく主人公の物語ですが、
 香り(匂い)という形ないものを表現する力がすさまじいです。
 香りを想像する ということが、読んでいて面白くなってきます。
 人間の持つ内の感情は書かれていない部分でも、香りを通して伝わってきます。
 春っぽい感覚のする本では決してないですが、
 かなり面白い本だと思います。


「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
 ハインリヒ・ハラー著
 角川文庫

 映画も良いが、断然本を薦める、と、私の山の師匠に教えてもらった本です。
 まだ全て読み終えてないですが、活字に引き込まれ時を忘れる ほど
 ものすごくいい本 と思います。
 休暇とって一日中本にふけりたいと思うほどです。
 初めの方は、ほんと?ほんとにこんなことあったの?
 それを記してたわけでないのに、なぜにこんなに細部までかけるの? 
 など思うことありますが、そんなことはどうでもよくなるほど、ダライラマに
 会ってからがすごいです。
 この本はここ数年読んだ中でもダントツに面白いと思いました。

| 18:03 | 読んだ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by Mami Tomita |
チェリコ・リ へ行ってきました。



GWを使って 春の山を歩いてきました。

あいにく、雨期ではないのですが雨・雪続きで
世界一美しい谷 から見えるはずの山々の連なりはほとんどみえませんでしたが、
高所にいくと時期を終えたはずのラリーグラス(シャクナゲ)が沢山咲いていました。
こちらでみる花の大きさ、どころか木自体が大きくて驚きでした。 牡丹のようでした。

チェリコリに登った後の明朝、夜大雪となり、朝起きると
昨日までなかった山々にまで雪が被っていましたが、
そらが澄んでいて とても美しく かっこよかったです。
みえなかった山もみえました。
いろんなものがみえました。 みることできてよかった。

前回よりも1000m低いところまででしたが、
高さに比例することだけでなく、
いろいろなこと勉強になったように思います。

遅れてます・・・ポカルデ登頂記録から更新してきます。

山が面白いです。


左のだだっぴろい山がチェリコ・リ(4984m)。

ランタンリルンを背にキャンジンゴンパのバッティ前にて。

☆mami

| 12:37 | advance | comments(0) | trackbacks(0) | posted by Mami Tomita |
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